精神病棟


クワイエットルームにようこそを見ました。


ホントは映画館で観たかったんだけど、やっと見れた。この間雑誌で椎名林檎さんが好きと言っていたのも読んで、ますます見たくなって。



28歳のフリーライター、佐倉明日香は、ある朝目覚めると見知らぬ白い部屋にいた。そこは「クワイエットルーム」と呼ばれる、女子専用の精神病院の閉鎖病棟。明日香はそこに来た理由を思い出せずにいたが、個性的な患者達と接し、次第に馴染み始める。

といったストーリー。明日香本人が病棟に来るまでの曖昧な記憶が、時がたつにつれだんだんと解きほぐされ、最後に真実が分かったとき…。

大きなショックとともに真実と向き合うことができたんだなと。

真実が少しずつ露見していく様子が痛々しく、壮絶でしたが、それを波に乗せて魅せていく感じが松尾スズキだなあと。

たった14日間で明日香は退院するわけだけど、病院からタクシーに乗ってトンネルをぬけてコンクリートの道を晴れやかな顔で進むわけだけど、なんというか、落ち着かない気持ちになったラストでした。

再生の物語ではあるけど、先は誰にもわからない。




いっつも思うんだけど、映画や小説や漫画もそうですが、一区切りついてああ、良かったというハッピーエンドやら何やらあるけど、それは見てる側が一区切りついたということで、(その話もまあ一区切りは付くんだけど)その話の中の物語はずっと続いていくんだよな、それが現実だよなあ、と。

それを体現してくれたのが「空中庭園」でした。小説の方の。
曖昧な終わり方に私は逆に気持ちがすっきりとしたというか、説得力があるな、やるなあと思ってしまった。



あ、女子の精神病棟が舞台ということで「17歳のカルテ」を思い出しました。