本も面白いけど

合葬 (ちくま文庫)

合葬 (ちくま文庫)

杉浦さんのは本も面白いけれどマンガもとてもお勧めです。さすがお江戸研究家。江戸の庶民の生活がとてもリアルに描かれていて彼女でしか描けないストーリーと浮世絵っぽい絵が魅力的。全体に粋なエッセンスがちりばめられていて。
江戸好きにはたまりません。
これはその中でもシリアスな話。上野戦争の話だったかな。上野戦争自体これで知りました。死という観念が今よりもっと身近で隣合わせだった時代。だからこそ、日々をその日暮らしじゃないけれどなんとかなるさと生きていたのかもしれない。一日がとても濃いものだったように思えるのです。彼女の作品を見ると。
いろいろなものにフィルターがかかってしまっている現代と比べると空気が人々の表情が、景色がこうクリアに浮かんでいたような時代に思えるのです。
でも、粋ってむずかしい。それこそ命がけでしゃれこんでます。